不慮の事故で車いす生活となった社員の新たな挑戦。身体的障がいを乗り越え、自分らしく働く社員のライフ・ストーリー。

USEN-NEXT GROUPでは、従来の障がい者採用の常識を壊し、すべての人がすべての求人に挑戦できる革新的なシステムを構築しています。求職者の理想的なキャリア実現のため、パフォーマンスを最大限発揮できる環境改善を実現し、障がいの有無による区別がない「Career Opportunity」を創出することで、誰もが活躍できる社会を目指しています。

今回は新卒として入社後、不慮の事故によって車いす生活を余儀なくされた社員が、どのようにして現在のキャリアを築くことができたのか。店舗向けのタブレット型レジシステム「Uレジ」を扱う商品企画課で課長を勤める社員へインタビューしました。

PROFILE

奥田 晋平(Shinpei Okuda)

株式会社 USEN
ITソリューション事業部 商品企画部 商品企画課 課長
2013年 新卒入社

予期しなかった不慮の事故。激変した自分の状況にしっかり向き合ってくれた仲間の存在。

――― 最初にこれまでのキャリアについてお伺いできますか?

USEN-NEXT GROUPの前身にあたる㈱ USENの営業本部に入社して、2年半ほど名古屋の支店で営業として働いていました。ですが、ちょうどその時期に事故に遭い、1年半の休職期間を経てリハビリを重ねたものの、車いす生活となってしまいました。

物理的に営業として勤務を続けることが難しくなってしまったため、当時の副社長と今後どういった働き方を自分自身がしていきたいのかを相談させていただき、企画の仕事に移りました。

今は営業販促の企画に従事し、具体的には「Uレジ」という店舗向けのタブレット型レジシステムの開発や、企画で考えたことを営業部隊が取引先に売り始めるまでの情報を咀嚼して、整理したりしています。

私は実家がある名古屋のサテライトオフィスで働いていますが、部下はみんな東京を中心とした他の拠点に点在しているので、基本的にはリモートによるコミュニケーションを通じて業務の連携をしています。

――― 入社して2年半で「これまでの働き方ができなくなる」という逆境に見舞われてしまったとのことですが、当時はどういう心境でしたか。

1年半休職してリハビリ生活を送る中で、当時はどれくらいの期間で社会復帰ができるかも分からなかったですし、事故でショックというよりはもはや「諦め」の境地に近かったです。

「やっちゃったなー」みたいな感じで、そんなに深刻には捉えていませんでした。ある意味で楽観的というか、どうにかなるかなって思ってたんですよね。ですが、実際には社会復帰がそう簡単にはいかないという現実もありました。

具体的には排せつ障害が伴ったり、ベッドから車いすに移るとか、車への乗り降りとか、服の着替えなど、生活の中でごく普通の行動にも影響があることを思い知らされました。

車いすに乗れるようになったからといって甘くはなく、とりあえず外に出てみると「これどうすればいいんだ?」というハードルが多すぎて、当時は仕事どころじゃないと感じていました。

そんな中、ありがたいことに当時の副社長がいろいろ気遣ってくれて、これまでの営業経験を踏まえてマーケティングの仕事に挑戦してみたいという旨を伝えたら、おおよそそれに近い環境を用意してくれました。

そもそも会社に戻してもらえること自体ありがたいことですが、営業職から企画職への転向という異動を実現してくれたのは大変ありがたかったですね。

――― 会社としてどのようなサポートがありましたか?

オフィス改装のときもバリアフリーの観点でだいぶ気を遣っていただいたようですし、東京の本社を拠点とする部署でしたので、東京に住んで通勤をするのが普通だと思います。

私の場合、車いす生活で実家から車で出社する必要があったため、拠点となる東京から離れた名古屋で勤務させてもらってます。部下は東京にいますが、そういった働き方を許容していただき、全面的にバックアップしていただいていると感じています。

――― 組織としても、奥田さんを支えあう文化があるのですね。

そうですね。体育会系のメンバーが多いので、よく車いす押してもらってます(笑)

拠点が同じ職場の人は、ほとんど誰も自分の障がいのことを特に気にしていないですし、本当に普通に働いていたときと変わらない印象です。

営業職から企画職への転身。身体的障がいを乗り越えて感じる、連続的な成長。

――― 営業職から企画職への転身を経て、働く価値観はどのように変化しましたか?

営業職でも企画職でも共通するのは顧客視点。お客様の目線に立ったときに、何が必要かを常に考えながら働いているところは大前提としてあります。

その上で、営業のときは「やればやるほど」「動けば動くほど」評価されるみたいな風潮がありましたが、今はより自身の市場価値、ヒューマンリソースとしての価値に目を向けるようになりましたね。

あくまで個人の見解ですが、営業って声が大きい人の意見が強くなりがちなんですけど、今は声の小さい人たちの思考に合わせながら物事を考えたりとか、そのような視座は広がったと感じます。

あとはやっぱり営業として第一線で活躍してくれる人たちが「どうやったらお客様に提案しやすいか」といった目線はすごく大切にしていますね。

もともと営業現場で、お客様からのリアルな声を聞いていたからこそわかることがあったり、当時の課題感は今でも大切にしています。

そうした中で、部署を超えた社内コミュニケーションの橋渡し役を担うことも多く、そういったところで自分の存在意義とか、強みを感じながら働くことができています。

――― 会社の中で自分らしさを発揮できているのですね!

そうですね。営業時代はお客様ごとに応じたコミュニケーションのとり方が必要だったため、そのような対応力が問われていた気がします。

今はお互いの立場に関わらず、自分の言いたいことを素直に表現できていると思うので、自分らしく働けています。身体的な障がいはありますが、仕事をするうえでは全く支障はありません。そこはこの会社の社風でもあり、ありがたいですね。

――― 最後に今後のビジョンについてお伺いできますか?

会社が自分の状況に合わせて働く環境を整備してくれたこともありますが、結構今の現状に満足しているところはあります。私自身あまり遠い未来のことは考えられないというか…。

携わっているブランドの地位をいかにして確立するかとか、新しいものをどんどん出していくということに注力していて、それらを達成してはじめて次のステージがみえるものだと思っています。

また、現実として生活の中で気にしなければいけないことが増えました。正直めんどくさいなって思うことが日常生活では多いですが、そういうときにこそビジネスチャンスが潜んでいるとも思っています。

例えば、旅行とか飲食店とかに行くとき、ホテルの部屋がどうなっているかとか、お店の入り口に段差がないかとかを事前に調べるんですが、思ったような写真が見つからないことが多くて調べるのがすごく面倒なんです。

こういったことを専門的な人が調べたり聞いてくれたら楽だよな、と思ったりしていて、こういったモノの見方にビジネスチャンスが転がっていたりするのではと考えています。

障がいをもっている自分だからこその観点を大切にしながら、今後も仕事をしていきたいですね。

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