「ヒットする仕掛けをゼロから生み出したい」新領域への挑戦を決意した元人事社員の結果を出し続ける仕事観。

USEN-NEXT GROUPは「時代の進化を加速させる」ために、世の中から必要とされるサービスやイノベーションの創造を目指して様々な取り組みをしています。2021年1月時点で23の事業会社を抱え、BGM配信のUSENや映像配信のU-NEXTを始めとした、多様なサービスを展開しています。

今回はその中でも、有線放送のチャンネル枠を利用した楽曲プロモーションを、レーベルやアーティストの所属事務所へ提案し、全国へ楽曲を配信しているヒット音楽の仕掛け人にインタビューしました!

PROFILE

天井 理架子(Rikako Amai)

株式会社 USEN
メディアプロモーション部
2013年 新卒入社

お客様が音楽にかけている愛情が大きい分、覚悟をもって準備することが大切になる。

――― まずは、メディアプロモーション部の業務内容を教えてください。

メディアプロモーション部は、USENが放送しているBGMサービスのチャンネル「枠」をレコード会社へ提示し、その「枠」を使ってアーティストの方々がリリースする最新の楽曲を全国で流しませんか?という提案をする仕事をしています。メディアプロモーション部に所属している社員は、一人あたり約5~6社のレーベルを担当しています。

レコード会社やアーティストの所属事務所を通じて、アーティストのこれまでの活動経緯や特性、楽曲制作の背景、その他のプロモーション施策(ライブやテレビ出演など)の具体的なスケジュールをお伺いしながら、最もプロモーションに効果的なタイミングで楽曲を流せるようなプランを提案していきます。

有線放送はテレビやラジオとは異なり、楽曲を流す際の説明や前振りがありません。聴いている人の耳に自然に入るものです。

楽曲によって異なりますが、テレビやラジオへの出演、ライブなどお客様の視野に入った後にUSENでオンエアをすることで、より効果的となることが多いです。点と点がつながるようなプロモーションプランを提案しています。

――― お客様とのやり取りの中で、意識していることはありますか?

私たちの仕事は、アーティストが魂をこめて作成した楽曲を預かり、有線放送のインフラを使って全国へお届けし、売り上げに貢献する仕事です。

お客様が音楽にかけている愛情が大きい分、私たちも覚悟をもって準備することが大切です。お客様の要望と私たちの考えにズレがないように意識しています。

メディアプロモーション部には音楽やエンタメが本当に大好きな社員が多く、アーティストのために貪欲に取り組むことができる人ばかりです。お客様ごとにまったく要望が違うので、規定の働き方はなく、それぞれのスタイルで仕事ができる環境ですね。

音楽は生活の一部でもあります。仕事だからという感覚ではなく、常に音楽というものを念頭におきながら生活しています。

また、結果に対してコミットするための働き方が自由に選択できるからこそ、予算の達成や日々の業務に対して受け身ではなく主体的に取り組むことが求められます。また、個々で行動することが多いので、自分の強みをどれだけ活かせるかで成長速度が全く違ってくると感じます。

――― 関係各所との「連携」が非常に大切なお仕事だと感じますが、そういった際の苦労はありますか?

私たちはレコード会社や所属事務所に対して、プロモーション枠を売る「営業」の仕事をしています。営業と聞くとノルマもあり、数字を達成していくことを重視するイメージもあると思いますが、私たちの場合は、ただやみくもに売れば良い訳ではないんです。

例えば、1週間のうちにプロモーション枠として流すことができる枠が6枠しかない場合、チーム内での調整も必要です。

各自が担当しているお客様が異なりますので、限られた枠から溢れてしまう場合もあります。常にチームメンバーと連携を取りながら営業アプローチをかけたり、USEN枠以外のプロモーション商材も扱っていたりするので、ときにはそういった商材に変えて自分たちにできることを最大限提案をするよう心がけています。

最も適したタイミングでアーティストへ枠を提供するため、日々の情報収集が本当に重要となります。今はSNSの時代なので、ネットでの情報収集も大事ですが、私は直接のコミュニケーションを日々意識して情報収集しています。1回のお仕事でお客様との関係が終わらないように、こまめに連絡を取ったり、お客様に頻繁に会いに行ったりして最新の情報を伺ったりしています。

自分が関わっているアーティストのライブに行くことはもちろんですが、全く関わりのないアーティストのライブにも足を運んで、たくさんのアーティストに触れることも大切にしています。勉強になるともありますし、そこで新しい発見もたくさんあります。

「アーティストのためになることなら何でもやる」という意欲的な社員ばかりなので、一人ひとり情報収集には余念がありません。情報を部内で連携し、より良いプランや枠を提供することを意識しています。

昨今はコロナ禍で自粛されていますが、以前はお客様との会食も頻繁にあり、他社の情報や今のトレンドは何かなど最新の情報交換を意識したコミュニケーションを取っていました。地道だし、成果につながらないことも多いですが、自然と次の仕事のきっかけになることも多いです。

目の前のことだけでなく、連絡が途切れないよう常日頃からショートコミュニケーションを大事にしています。人と人との仕事なので、やはり何度も顔を合わせることが大事ですね。

――― 人と人とのつながりが非常に重要なんですね。入社当初からメディアプロモーション部へ配属されたのですか?

実は最初の配属は人事部の新卒採用担当でした。私が採用された当時のUSENも、営業職での配属がメインの会社だったので、配属先を通知されたときは非常に驚きました。

ただ、私がUSENへ入社を決めたのは、会社の広告頭として世の中に音楽を伝えていく仕事がしたかったという理由があったんです。

新卒採用担当として学生の方と関わることができたことは、今でも貴重な経験だったと感じます。しかし、将来のキャリアを考えたときに、入社理由としていた「音楽を伝える仕事がしたい」という目標を諦めきれませんでした。

そこで上長とも相談をしながら、5年目になったタイミングで今の業界へ飛び込みました。

営業経験こそありませんでしたが、採用の仕事は面接やイベントなどの調整ごとが非常に多く、そういった経験が今の部署でも活かせていると感じます。また、人事業務を通じてさまざまな部署の社員とも関係値が築けていたので、社内調整に関してもスムーズに行うことができました。

ただ、このような業界では1年目の立場でしたので、まずは業界のルールやマナーを覚えることや、新しい関係値を築いていくことには苦労しましたね。これまで培ってきたコミュニケーション力を活かし、新しい業界でもまずは自分自身を売り込むこと、臆せず関係値を築いていくことを特に意識しました。

社内での連携では、実際に楽曲編成やコンテンツを制作している部署や、大規模チェーン店が取引先となる部署と一緒にお仕事をすることが多いです。その場合、法人向けに提供している企業専用放送内での特集番組にアーティストの出演ブッキングをしたり、大型チェーン店とのコラボグッズやコラボイベントを企画したりしています。

どんなに音楽が好きでも、「好きを伝えるだけ」では利益は生まれない。

――― メディアプロモーション部に異動されてから、壁にぶつかったことはありますか?

上記にもあるように大規模チェーン店とのコラボ企画を実施する際、企業側とアーティスト側の架け橋になることが大変重要になってきます。うまくいけばいいのですが、そうはいかないこともたくさんあります。

私たちがプロモーションをしたい楽曲がどういう楽曲なのか、その楽曲にかけるレコード会社やアーティスト側の想いをまずは社内の企業側の担当者に理解をしてもらうということが非常に難しかったです。

BGMサービスを利用してくださる企業様としては、有名な楽曲とコラボしたいという想いが強いです。売れている曲のほうが確実に宣伝効果があり、売上げにつながりますしね。

メディアプロモーション部としてのお客様と、他部署のお客様との要望を擦り合わせることが一筋縄ではいかず、毎回苦労しています。

思うように提案が進まないときは、まずは担当部署の社員との良い関係を築くことを大事にしています。とはいえ、どうしても「できないこと」は「できない」ので、お互いのお客様がWin-Winになるためにどうするべきなのかを常に考えながら仕事を進めています。

――― メディアプロモーション部の今後の展望を教えてください。

新型コロナウイルスの影響により、音楽業界の有り方は激変しました。いまだライブやイベントなどは以前に比べて色々と制限されることも多く、状況によっては楽曲リリースタイミングを急遽変更せざるを得ないということもあります。

楽曲をお客様へ届けづらくなってしまった今だからこそ、SNSをからめた提案が非常に重要だと感じています。

実はUSENのBGMサービスはSNSと親和性があり、全国的にUSENでオンエアをした週はTwitterなどでたくさんの反響が出たりします。常に情報感度を高く、様々な部分にアンテナを張り、今の時代に沿ったプロモーションをしていきたいです。

今の情勢に負けることなく、あらゆる角度から総合的な提案ができる土台を作り、どんな局面にあっても私たちのお客様の力になれる存在になりたいと思っています。

――― 天井さんは今後どのように成長していきたいですか?

音楽は様々な「聴き方」「触れ方」があります。楽曲の売上げに貢献するサービスや手法は数多くあり、私たちの仕事はその仕掛けの1つにすぎません。

まずは自分自身、楽曲に対して「これはヒットする!」「こうすればもっと知名度が上がる!」という感覚を鍛えていきたいです。

また、私たちは「音楽」をたくさんの方にお届けして、なおかつ会社としては利益を生まなければなりません。どんなに音楽が好きでも、その「好きを伝えるだけ」では利益は生まれません。

感性の部分とビジネス的な感覚の部分のバランスを上手く取りながら、既存のプランからだけではなく、ヒットする仕掛けをゼロから生み出していける人になりたいですね。

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